広告におけるプライバシー保護とユーザー体験

こんにちは、代表の杉山です。

 

コロナウイルス騒動、マスク不足だけでなく、中国サプライチェーンを利用しているビジネスなどかなり広範囲に影響が表面化してきましたね・・・。

当社でも、この機会にリモートワークやZoomでの会議の推奨などできることは進めていますが、パニックにならないよう、皆が正確な情報を取得して、冷静な判断・行動をできるようにしていきたい所です。

 

さて、先日は愛媛のSHIFTさんが主催されているSEMohenro茶屋という、全国からバリバリの広告運用担当者が集まるイベントに参加してきました。

有り難い事に私も5分間ライトニングトークに登壇の機会をいただき、ストーリーマップの活用法についてお話させていただきました。

 

SEMohenro茶屋の面白いトコロは日本全国でも恐らくここだけでしか味わえない!広告文に特化したイベントを行っている事です。

目玉イベントの「ユニコーンハンター甲子園」では、チームに分かれてその場で出題されるお題(架空のクライアントを想定した商材※今回は蛇口からみかんジュースが飲み放題という夢のサブスクリプションサービスでした(笑)https://peraichi.com/landing_pages/view/rp8ie)に対して広告文を作り競い合うのですが、今年は弊社の新入社員の石川が参戦しました。(結果は総合得点で2位だった模様・・・来年リベンジですね!)

文学の町、松山での開催ということもあり、日常生活から離れ、広告運用やクリエイティブに向き合う良い機会となりました。

 

さて、今回は最近業界を賑わせている、主にはプライバシー保護を目的としたcookieの利用制限の潮流に対してどう対応していくべきか、というお話です。

 

このブログをご覧いただいている方はWEB広告に多少なりとも関わっておられる方が多いかと思いますが、そうでない方もいらっしゃるかと思うので簡単にかいつまんで今業界で何が起こっているのかをご説明します。

 

WEB広告においては、広告を見たりクリックしたユーザーが、そのあと実際にその商品を購入したり、サービスに申し込んだりしたかどうかが数字として明確に判る事がこれまでのTVCMなどの従来型広告とは違い、費用対効果が分かりやすいために普及してきた側面もありますが、その計測の仕組みを実現しているのが「cookie」という技術です。

また最近ではリターゲティング広告という、一度訪れたサイトの情報が記憶され、他のサイトを見ているときに過去に見ていたサイトや商材のバナーが表示される仕組みも同じくcookieが利用されています。

 

このcookieはブラウザ(インターネットエクスプローラーやchrome、iPhoneやmacに搭載されているSafari等、Webサイトを閲覧するために使用するアプリ)の中に保存されているのですが、あまりに多くの情報がcookieとして蓄積されるため、氏名や住所等の個人情報は含まれていないとは言え、どんなサイトを見ていたか等、広い意味でのプライバシーがGoogleやApple等に筒抜けになってしまっているのではないかという「気持ち悪さ」から、このcookie利用を制限しようという動きが世界各地で見受けられています。(大きな発端はEUの一般データ保護規則(GDPR)、日本でも個人情報保護法改正など)

 

これを受けていち早く対応したのはAppleで、現在の最新のiOSではこのcookieの広告配信等に利用される部分のデータ保持をデフォルトで蓄積しない形(ITP2.3)に変更されています。(その対応策で多くの広告媒体は最大24時間まで計測できるような仕組みを講じています)

これだけでもiPhoneの普及率が非常に高いユーザーでは大半のデータがほぼ取得できなくなっているのですが、最近話題に上ったのが今世界で最も普及しているブラウザchromeを提供しているGoogleが先2年以内にcookieの利用制限を明言したことです。

 

cookieは広告への利用だけではなく、例えばサイト内で提供されているお気に入りやマイページ情報等にも利用されています。(「お気に入り物件に追加」やログイン情報自動入力機能など)

そのため、インターネット上でのユーザーの利便性を損なう懸念から賛否両論あるのですが、もし完全に規制されてしまうとすると、ネット広告の有用性が証明できなくなる可能性があるため(効果が上がっているのかどうか判り辛くなり、改善の打ち手も明確にできなくなる)各広告媒体はその対応策を必死に練っている状況です。

 

Googleに関して言えば、世界最大のブラウザ提供会社であると共に、世界最大のWeb広告媒体ですので言うなれば「自分で自分の首を締めている」形に見えるのですが、Googleはcookieの代替となる技術をいくつか持っている(もしくは現在開発していて開発目処が立った ※参照:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2001/20/news062.html )

こともあり、この発表に踏み切ったものと思われます。

 

以前(5-6年前)からこのcookie利用に関する議論は業界内でなされており、cookieに変わる手段として、FingerPrint(指紋の意味)というユーザーの端末内での行動形態から同一ユーザーを推定する手段やAIやビッグデータなど様々なテクノロジーを駆使しつつ、この制約を乗り越えようとする動きが活発になっているのですが、私としては前述のユーザーの“筒抜けになってしまっているのではないかという「気持ち悪さ」”が払拭できない限り、いつまで経っても”いたちごっこ”になってしまうのではないかと考えています。

 

確かに、これまでのWeb広告の発展の歴史を見ても、ユーザーが“今”求めている情報がその場で手に入るリスティング広告や、興味がある広告がお勧めされる(もしくは買い忘れていたものを思い起こさせてくれる)リターゲティング広告、行動ターゲティング広告の仕組み自体は素晴らしいものだと思いますし、その精度の高さがユーザーに受け入れられ、便利なもので世の中(広告主、ユーザー、代理店全て)に利益をもたらすものだという本質があってここまで成長してきた業界であると認識しています。

 

私自身も「自社のことを知ってもらいたい」「うちの商品を求めている人に出会いたい」企業と、「この悩みを解決したい」「こんな商品がほしい」と思っている消費者・生活者を繋ぎ合わせる広告業界、特に検索エンジンというGoogleの発明に心底惚れてこの業界に飛び込んだ経緯があるため、cookieの仕組み自体は必要と思います。

 

そしてリアルな広告運用の場において、リターゲティング広告によるコンバージョン(購入や申込等の成果)獲得の割合は1-2割程度(場合によってはもっと)を占めるため、これが使えなくなるとなると、企業の広告経由の売上は1-2割程度ダウンしてしまう可能性もあります。

 

ただ、このリターゲティング広告の利用が、企業にとって非常に楽で、コンバージョンが“獲得できてしまう”構造に問題があるのではないかと私は考えています。

 

確かにリターゲティングでゴリ押しすればコンバージョンは獲得できます。

しかしながらその一方、その企業に対する不信感や嫌悪感といったネガティブな感情も生まれているのではないかと思います。

それが「気持ち悪さ」に繋がり、今回のようなcookie規制へと世論を導いてしまっている媒体社の功罪があるのではないでしょうか。

 

では、この先を見据えて、私達広告代理店やマーケターはどのように対処していくべきでしょうか。

 

それは、徹底的にユーザー目線に立ったストーリー、体験構築と企業のマーケティング方針の是正を提言していく他にないと思っています。

 

最終的に実現したい世界は企業も生活者もハッピーな関係性を作ることです。

 

リターゲティングで追いかけ回すよりも、他に企業とユーザーが接点を持てる場は他にもあるはずです。(オンライン、オフライン問わず。)

 

それを突き詰めることが、我々STORYの使命だと思っていますし、その実績を基に業界に提言していきたいと思っています。

 

ユーザーの日常の生活ストーリーと企業の起業の思いや事業成長のストーリー、その交差点を探すCROSS STORYにこそ答えがある。

その考え方を、もっと業界や広告主様に対して発信していきます。

 

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